現在、日本中の各自治体間で、激しい保育士争奪戦が繰り広げられています。
そして、保育事業担当者であるあなたは、この難しい課題を解決するために、毎日毎日頭を悩ませ続けていますよね?
「どうして、こんなに保育士が集まらないの?」
「貸付制度を実施しても、
誰も知らないみたいだし・・・」
「そもそも予算が限られているんだから、
初めから解決するのは無理なんだよ!」
そんな悩ましい毎日を過ごしている自治体担当者のあなたが、新たな発想の転換をしていただくためにこの記事を作成しました。
ぜひ参考にし、実際の行動に繋げてください。
どうして保育士が集まらないの?
すでに前回の記事で、待機児童問題や保育士不足問題に関する、基本的な原因や対応策についてお伝えしています。
⇒自治体担当者のための保育士獲得講座【機能的価値と感情的価値】
しかし、全国の自治体担当者は、この質問に対する正しい答えが未だに導き出せずに、自らの胃をキリキリと痛めながら、苦悩の日々を過ごしています。
そして、ごく一部の優秀な自治体担当者は、毎日、膨大な事務作業に追われ、夜遅くまで残業を強いられています。
他の人が定時になると笑顔で直ちに帰宅するのを横目で見ながら、極一部の優秀な公務員だけが不毛な残業を強いられるという理不尽な毎日・・・。
そんなあなたは、何度も何度もフツフツと内臓の奥深くに湧き上がってくる、あの辛くて苦しい感覚を抱きイライラを募らせてきたことでしょう。
監督官庁である厚生労働省からの難解な通達文章を読み解き、必死に他の自治体担当者へ疑問点を問い合わせしてみたり、そうかと思えば、議会へ提出する膨大な資料作成に追われたり・・・。
これだけ必死に業務をこなしているにもかかわらず、自分の自治体には保育士がほとんど集まってこない・・・。
保育士の資格を持っているのに保育士として働いていない、いわゆる潜在保育士に連絡をとってみても、全くの無反応。
そうしている間にも、新たな待機児童の発生を伝える連絡が届き、ますます保育士不足問題を解決するのが困難になり、住民からの苦情が増え、いつの間にか、担当替えの時期を今か今かと待ち焦がれる日々に・・・。
本当につらい日々を過ごしてきましたね。
しかし、この記事を見つけ出したあなたは、非常に幸運だったと、近い将来感じることなります。
なぜなら、あなたがこの記事を読み終わる頃には、あなたが今悩まされている保育士不足問題を解決するための、新たな発想を得ることができるからです。
その新たな発想を得るためのキッカケとして、あなたに学んでもらいたいのが、マーケティングの王道である「STP戦略」です。
保育士を獲得する【STP戦略】とは?
STP戦略とは、アメリカの経営学者Philip Kotlerが提唱しているマーケティング手法であり、これまで世界中の企業が活用し大きな結果を出してきました。
マーケティングとは?
マーケティング?
どうして、
マーケティングが保育士不足問題を解決できるの?
自治体担当者であるあなたが、そのような疑問を感じるのは当然のことです。
しかし、どんな問題や事象であっても、段階的に抽象化していけば、物事の本質・原理原則は同一であることが理解できます。
そもそも、マーケティングとは何なのでしょうか?
マーケティングとは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。
また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。
Wikipedia
これが、一般的なマーケティングに対する解説ですが、公務員であるあなたには馴染みがない概念でしょう。
もっと理解しやすい表現があります。
“The aim of marketing is to make selling unnecessary.”
マーケティングとは、セールスを不用にするものである。
- Peter Ferdinand Drucker -
マネジメントの父、ピーター・ドラッカーの言葉です。
マーケティングとは、セールスを不用にするものである。
保育士不足問題も、その問題を抽象化していけば、全国の保育士に自らの自治体に設立されている保育施設での勤務を提案し、保育士に納得して選択してもらう問題であることが分かります。
保育士に提案し納得し選択してもらう活動というのは、結局のところ、ある商品を売り込み納得し、最終的に自社の商品を選択・購入してもらうという、民間企業のセールス活動と全く同じ活動であることが理解できます。
つまり、保育士不足問題とは、基本的に民間企業が抱える販売不振問題と、何ら変わらない問題であると言うことができます。
そして、その問題を解決するために、世界中のマーケットにおいて、過去の長い歴史を通じて多くの解決手法が提案されてきました。
その解決手法の概念の一つがマーケティングであり、具体的な戦略の
の一つがSTP戦略となるわけです。
STP戦略
それでは、STP戦略の具体的な中身について簡単に解説していきます。
STP戦略は、以下の3つの要素で構成されています。
1.Segmentation
細分化。
対象とする市場を細分化し、自社がより競争優位性のある立場に立てるニッチ市場を確立するのが目的。
2.Targeting
細分化した市場の中から、自社が参入する市場、つまり対象となる顧客層を特定する。
ターゲット市場が大きい方が対象顧客も多くなるが、同時に、競合他社も多くなるので、市場を選定する際には競合が少なく、かつ、自社の強み活かせる市場を選定する。
3.Positioning
顧客ニーズを満たすことのできる、独自の自社製品やサービスが、その市場で占める戦略的位置づけのこと。
顧客に対して、独自のベネフィット(価値・利益)を提供できるかどうかがポイントとなる。
市場を細分化して、自社が優位なニッチ市場を特定し、独自の価値を提供して他社と差別化を図る。
結果として、多くの顧客を獲得することができるということです。
中小企業が市場全体を対象として参入しても、大企業や競合他社が多すぎて全く競争にすらならない。
そこで、マーケティング(STP戦略)などを活用して、自社が優位となるニッチ市場を特定・参入し、独自の価値を提供して顧客を獲得する。
こういうことです。
これを、顧客=保育士、自社=自治体と読み替えてみれば、保育士不足問題も販売不振問題も、結局は、全く同じ問題だということが理解できます。
もしあなたの自治体が、全国の保育士を対象に、他の自治体と同じような体制、同じような補助制度、同じような周知資料等を活用しているとしたら、それは初めから全く勝ち目のない戦に突撃していくようなものです。
そのような戦いの結末は、必ず、戦力が大きい者、つまり資金力が圧倒的に優れている大都市圏の自治体が、最終的に勝利することになるのです。
したがって、地方自治体が取るべき戦略は、これまでのような自らの責任回避を目的とした、アリバイ作りのための補助政策ではありません。
そのような不毛な政策ではなく、マーケティングやSTP戦略などを駆使した、具体的な問題解決を目的とする、独自の補助政策を実施しなければならないのです。
STP戦略で保育士を確保しろ!
それでは、あなたの自治体がSTP戦略を活用して、保育士を確保する具体的な方法について検討してみましょう。
1.市場細分化
まずやるべきことは、あなたの自治体がどの市場に参入するか決定するため、市場を細分化する必要があります。
例えば、潜在保育士の住所氏名等の情報を保有している自治体の場合、その情報を元に市場を細分化していきます。
「年齢」という要素については、20代・30代・40代と3つの基準で区分します。
「住所」という要素については、あなたの自治体が管轄する地域を5つに区分します。
すると、「年齢」の3区分×「住所」の5区分で、合計15の市場に細分化されたことになります。
さらに、「既婚・未婚」という要素で区分すれば、15×2=30の市場に細分化されることになります。
2.ターゲット選定
その細分化された市場を検証し、あなたの自治体の強みを活かせるセグメントを選択していきます。
例えば、ある地域の保育施設を増設し、保育士が不足することが予想される場合は、その対象地区近隣に居住する潜在保育士を、具体的なターゲットとして選定することが考えられます。
3.ポジショニング
その場合は、対象地域近隣に居住する保育士にとって、他の職業や他自治体の保育施設で働くよりも通勤しやすいわけですから、あなたの自治体独自のベネフィット(価値・利益)を提供することができます。
この独自のベネフィット(価値・利益)を全面に出した教宣資料等を作成し、個別に送付・連絡する。
そうすることによって、あなたの自治体は、競合する他の自治体や他の企業よりも、より優位な立場で保育士獲得競争に参入することができるというわけです。
このように、単純な「居住地域」という要素だけで細分化した市場選定であっても、あなたの自治体が優位に立てる戦略を、より低予算で実施することができるのです。
さらに、「年齢」や「既婚・未婚」等の要素で市場を細分化していけば、必ずあなたの自治体が提供することができる、独自のベネフィット(価値・利益)を明らかにすることができます。
もちろん、あなたの自治体独自の補助政策を立案する努力は怠ってはいけませんし、またそれは、必ずしも莫大な予算を投じる政策である必然性もありません。
いずれにしても、STP戦略の実践を通じて、これまでにない新たな価値提案を実施することができることを、あなたの自治体でもぜひ体感してみてください。
ただし、保育士不足問題の基本的な原因と対応策を、あなたの自治体が正しく理解していることが、最低限の条件となりますが・・・。
⇒自治体担当者のための保育士獲得講座【機能的価値と感情的価値】
いますぐ先行者利益を奪い取れ!
保育士不足問題は、古くて新しい問題と言うことができます。
潜在待機児童の存在が、さらに問題を複雑化させています。
このように複雑に絡まり合った問題を解決するには、唯一正しい答えというものは、初めから存在しません。
できるだけ早く行動に移し、マーケットの反応を多く蓄積し、その情報を元に自らの行動を改善・修正し続けたものが、先行者利益を得ることができるのです。
実際に、低賃金でも働く意欲のある保育士の数は、全国規模で見ても限られているわけですから、保育士争奪市場もできるだけ早めに参入し、状況に応じて改善し続けたものが、結果として利益を得ることができるということです。
ぜひあなたの自治体もこの記事を参考に、待機児童問題や保育士不足問題に関する解決策の糸口を掴み、いますぐ問題解決策を策定し行動に移してください。
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