保育士1年目が誕生日会のリーダーに？！状況適合理論で乗り越えよう！【Contingency Theory】

まだ保育士1年目なのに
来月のお誕生日会のリーダー？！

一体、今の私に
何ができるっていうの？

頭の中が真っ白になって
不安と恐怖で一杯なんですけど・・・

急に園長先生に呼び出されたと思ったら、いきなりリーダーをやらされるなんて・・・。

まだ保育士になって1年目なのに、他の先輩保育士を差し置いてお誕生日会のリーダーなんて、もうどうやって良いか分からない！

いまのあなたの頭の中は、このような不安とイライラが渦巻いて、今すぐ逃げ出したい気持ちで一杯になっていることでしょう。

そんな不安でいっぱいのあなたのために、新人保育士が目指すべき理想的なリーダー像について、簡単に解説していきたいと思います。

あなたがこの記事の内容を十分理解することによって、いまあなたが感じているモヤモヤとした不安やなんだか息苦しい責任感などが、一気に解放されることをお約束します。

それでは始めていきましょう。

この記事の目次

　1.保育士の不安感の正体。
　2.状況適合理論とは？
　3.徹底的に先輩保育士に頼ろう！
　4.保育士1年目。はじめの一歩！

1.保育士の不安感の正体。

これまでの記事でも何度も触れていますが、人は暗闇に恐怖を感じ、それゆえに、自分が知らないことや理解できないことに大きな不安を感じてしまう生き物です。

古来より人は、暗闇を歩いて崖に落ちたり猛獣から襲われ命を落とすなど、暗闇とは人にとってそのまま死を意味する現象でもあったのです。

したがって、いまあなたが新人保育士で何もわからないのに、来月のお誕生日会のリーダーを任されてしまって、どうしようもない恐怖や不安を感じているのは、ある意味当たり前の反応なのです。

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生物としての人間が、自らの命を守るために必ず発生する感情的な反応に、あなたは悩まされているだけだということに、まず気づく必要があります。

どんな偉大なリーダーであっても、自分が知らないことに挑戦するときには、必ず不安や恐怖を感じるものなのです。

ビル・ゲイツも故スティーブ・ジョブスもウォーレン・バフェットでさえも、自分が知らない業界にチャレンジするときには、巨大な恐怖と不安を抱え、それでも勇気を出して一歩ずつ足を踏み出していった結果、前人未到の偉業を成し遂げることができたのです。

「保育士1年目のあなたに、世界中の偉大なリーダーが成し遂げてきたような素晴らしい成果を、誰かが期待しているのでしょうか？」

「保育士1年目のあなたに、世界一素晴らしい保育施設を作り上げることを、誰かが期待しているのでしょうか？」

「保育士1年目のあなたに、世界一感動するような素晴らしいお誕生日会を開催することを、誰かが期待しているのでしょうか？」

この質問に対して、よく考えて答えてみて下さい。

冷静に考え直してみれば、保育士1年目で知識も経験も不足しているあなたに、誰も過大な期待はしていないことに気付くことができるはずです。

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そうです。

そもそも、誰もあなたに過大な期待などしてはいないのです。

あなたが今感じている不安や恐怖感は、結局のところ、あなたの頭の中で勝手に増幅されてしまった、一種の妄想にしか過ぎないのです。

あなたが知らない間に勝手に膨らんでしまった妄想に、あなたの理解が追いつかずに何をしてよいのかも分からず、結果として、いまのあなたが感じている不安感や恐怖感が少しずつ大きくなってきた、ただそれだけなのです。

あなたが今感じている不安や恐怖感は、一種の妄想にしかすぎません。

どうかこの点だけは、正しく理解して下さい。

あなたが今感じている不安や恐怖心は、あなたの頭の中で作り上げられた、まだ現実にすらなっていないただの妄想でしかないのです。

そのうえで、保育士1年目のあなたが、お誕生日会のリーダーとして採用すべき考え方や行動について、これから解説していきたいと思います。

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2.状況適合理論とは？

リーダーシップを語る上で欠かせないのが、状況適合理論（Contingency Theory）です。

状況適合理論とは、唯一絶対の理想的なリーダーシップ像などというものはそもそも存在せず、その集団の状況によって最適なリーダーシップの姿は異なるという理論です。

代表的なモデルに、F.Fiedlerのコンティンジェンシー・モデルがあり、理想のリーダーシップとはその人物の資質にあるのではなく、状況に応じてその姿を変えることにあると指摘しています。

F.Fiedlerのコンティンジェンシー・モデルでは、その集団が置かれている状況を判断する指標として、「状況好意性」という概念を定義しています。

「状況好意性」は、「1.リーダーと他のメンバーとの関係」・「2.仕事や課題の明確さ」・「3.リーダーに与えられた権限の強さ」などで構成されています。

この3つの要素をそれぞれ採点し合計したものが「状況好意性」となり、合計点が高ければリーダーシップを発揮しやすい状況、低ければリーダーシップを発揮しにくい状況と判断することになります。

リーダーと他のメンバーとの関係が良好で、仕事や課題が明確で、リーダーに十分な権限があるなら、そのリーダーは思う存分リーダーシップを発揮できる環境にあるということです。

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このようなリーダーシップを発揮しやすい環境では、リーダは「タスク中心で指示的なスタイル」を取るべきだとしています。

そもそもリーダーと部下との信頼関係が良好でやるべき仕事も明確なのですから、あとは必要以上に人間関係構築などに時間を浪費するのではなく、必要な業務をタスクとして指示し効率的に処理していくべきだということです。

一方で、リーダーが他のメンバーに信頼されていなかったり、仕事や課題が不明確だったり、そもそもそのリーダーに十分な権限が与えられていない場合は、そのリーダーは十分なリーダーシップを発揮することはできない環境にあるということになります。

そのような状況であっても、そのリーダーは人間関係に頼るのではなく、「タスク中心で指示的なスタイル」を取るべきだとしています。

リーダーとその部下との関係が悪く、仕事も不明瞭で、リーダーの権限も十分ではないのですから、そもそもそのような状況で十分信頼できる人間関係を構築するのは非常に長い期間を必要とします。

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そのように非常に長い期間をかけて人間関係構築を構築したとしても、最終的に良好な人間関係を構築できる保証もなく、また肝心のやるべき仕事も長期間放置する事になってしまいます。

そのような無駄な時間を浪費して、最終的に何も結果を得られない最悪の状況を迎えるぐらいなら、そもそも良好な人間関係を構築することは諦めて、粛々とやるべきことをタスクとして部下に指示を出し続けたほうが合理的な判断だということです。

そして、その集団が置かれている環境が、リーダーにとって好意的でも非好意的でもない場合、つまり、「状況好意性」が平均点レベル程度の場合は、「人間関係中心で非指示的なスタイル」を取るべきだとしています。

恐らく、現在の日本企業や組織や集団の場合、このようなリーダーにとって中途半端な環境にあるケースが大半であると考えられます。

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外資系やグローバル企業やブラック企業の社長など、強力なリーダーシップが必要となる特殊な組織ではない限り、圧倒的大多数の日本企業や組織は、中間管理職も含めてその権限や責任が曖昧なままにされています。

あなたが勤めている保育施設でも、あなたの上司や管理者の権限や責任について、誰がどのような状況の時にどのような責任を取るのか、またどのような権限があってどのような罰則があるのか、あまり明確になっていないのではないでしょうか？

これは、古くは聖徳太子の「和をもって貴しと為す」という日本の古来の歴史観などによって、強い権限や強力な個人をあまり好まない組織文化を作り上げてきたことに原因があると考えることができます。

いずれにしても、あなたが勤めている保育施設が、強力なリーダーシップを発揮しやすい、または全くリーダーシップを発揮できないような環境ではなく、他の企業や組織と同じように、なんとなく中途半端な環境であるとしたら、あなたが取るべきスタイルは「人間関係中心で非指示的なスタイル」ということになります。

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3.徹底的に先輩保育士に頼ろう！

あなたが勤めている保育施設は、他の日本企業や組織と同じように、厳格な指揮命令系統があるわけでもなく、かといって無法地帯の崩壊してかけている組織というわけでもなく、典型的な中途半端な日本的組織であることは十分理解できたと思います。

そのような、ある意味リーダーシップを発揮すべきなのかどうか分かりづらい組織の中で、あなたがお誕生日会のリーダーとして上手く仕事をやり抜くには、状況適合理論で指摘されている「人間関係中心で非指示的なスタイル」を取る必要があります。

つまり、無理にあなたが意地を張ってやるべき仕事や課題を調べ上げたり、具体的なタスクをあなたの先輩や上司に指示をだすのではなく、素直にあなたの先輩や上司に協力をお願いして、分からないことは何でも先輩や上司に聞けば良いのです。

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そして、できるだけあなたとあなた以外の保育士との関係を良好にするために、あなたが出来る限りの努力を継続し続けることによって、最終的にあなたがリーダーを務めるお誕生日会を無事成功に導くことが可能になります。

あなたが分からない事があれば、素直に先輩や上司に聞いて、教えてもらったら素直に感謝して、先輩や上司にやってほしい仕事があったら、素直にあなたの頭を下げてお願いすれば良いのです。

一見すると、このようなあなたの姿はリーダーシップとは程遠く、ただの一般的な保育士の姿であるような印象を受けるかもしれません。

しかし、F.Fiedlerのコンティンジェンシー・モデルでは、あなたのその素直で真摯な姿こそが、今のあなたの状況に最も適したリーダーシップ像だと結論づけているのです。

人は、能力が優秀な人についていくわけではありません。

人は、自分の能力を認めてくれ、素直に頼ってくれるような人にこそ、全力を尽くして協力したくなるものなのです。

優秀なリーダーとは、決して優秀なプレイヤーというわけではありません。

具体的な仕事のやり方や効率的な業務運営などは、リーダーの仕事ではなく参謀やコンサルタントの仕事なのです。

優秀なリーダーとは、勇気を持ってまずはやってみる人であり、失敗をしても決して諦めない人であり、どんな理由があったとしても最終的に自分が全ての責任を取ることができる人物のことです。

ですから、あなたが保育士1年目で仕事のやり方もよく分からず、経験も知識も十分になくて不安や恐怖を感じていたとしても、それでもあなたは、優秀なリーダーとしてあなたが担当するお誕生日会を成功させることは十分可能なのです。

どうか、本当の優秀なリーダーシップの意味を十分理解して、勇気を持ってあなたの仕事を成功に導いて下さい。

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4.保育士1年目。はじめの一歩！

いかがでしたでしょうか？

新人保育士がリーダーとして仕事を任されて、不安や恐怖でブルブルと震えていた過去の自分を、いまのあなたはとても広い心で受け入れることができるのではないでしょうか？

何度も繰り返しますが、人は暗闇に恐怖を感じる生き物なのです。

あなたが今感じている不安や恐怖という感情は、あなたが勇気を持ってはじめの一歩を踏み出した瞬間に、一気に解消することができる一種の妄想にしか過ぎないということが、いまのあなたには十分理解してもらえたのではないでしょうか？

ぜひ、この記事で紹介した状況適合理論や、過去の記事などを参考にして、あなたが任された責任ある仕事を無事成功に導いて下さい。

あなたの勇気あるはじめの一歩を、期待しています。

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