北海道の子育て支援課は、現場の保育士や潜在保育士を対象に「北海道保育士実態調査」を実施しました。
調査対象は北海道で登録されている保育士で、10,000 名を無作為に抽出して集計してます。
本来であれば、全ての保育士を対象に調査を実施するのが理想的なのですが、現実的に全数検査を実施するのはほぼ不可能です。
したがって、今回北海道で実施された保育士の実態調査は、一定程度の標本数も確保されているようですので、まずは信頼できる調査結果と言えるでしょう。
1.正規職員の保育士は、減少し続けている?!
これは全国的な傾向でもありますが、保育士の正規職員の割合が、その年齢に応じて減少し続けています。
参考:北海道保育士実態調査
20代の保育士では約65%が正規職員として勤務していますが、50代になるとその割合が約45%となっており、保育士の大半が臨時職員などの非正規職員となっている実態を表しています。
看護師の正規職員が全国平均で約8割程度であることを考えると、保育士の厳しい雇用環境がよく分かります。
そもそも、20代の正規職員の割合が他の業種に比べて少ないという問題もありますが、現在の厳しい保育事業の経営実態を考慮するとやむを得ないのかもしれません。
一方で、正規職員として勤務し続けることができれば、その年齢に応じてそれなりの給与が支給され、非正規職員に比べてかなり恵まれた給料をいただけますので、いまから正規職員の募集情報などは必ずチェックしておくべきです。
⇨いつまでもパートの保育士で働くのが嫌なら、市場機会を活かそう!【market opportunities】
参考:北海道保育士実態調査
今回の調査結果でも明らかになっているように、正規職員と非正規職員の給与は、年齢を重ねるにつれて大きく差がつき、同じような仕事をしていたとしても、給料が2倍以上違うということもあります。
もしあなたが、保育士として満足のいく収入を得たいと思っているなら、非正規職員でなく正規職員として働く機会を探し、十分な給料をいただける職場を探す努力は忘れてはいけません。
⇨【保育士の給料が良い】のはここだ!その意外な現状とは?
いくらあなたが、必死に非正規職員の保育士として頑張り続けていたとしても、正規職員よりも遥かに安い賃金で酷使されるだけだということです。
仮に、あなたが今現在、正規職員の保育士として働いていたとしても、職場内イジメやサービス残業が常態化している施設だとしたら、あなたは正規職員の保育士として長く勤め続けることはできないでしょう。

繰り返しますが、あなたが保育士として充実した毎日を過ごし、あなたが納得できる十分な給料を得たいと考えているなら、サービス残業や職場内イジメなどがない施設で、正規職員の保育士として勤務する必要があるのです。
はじめは非正規職員として採用し、その勤務実態によって正規職員に採用してくれる施設もあります。
ですから、いまのあなたの職場環境が酷い、あるいは給料が安いと感じているのなら、必死にあなたのお腹がキリキリする痛みなどを我慢し続けるのではなく、あなたが正規職員の保育士として働きやすい職場をなるべく早く見つけてください。
⇨保育士の転職が不安?経験曲線でブラック施設を見極めろ!
あなたの仕事が忙しくて保育士の求人情報を探す暇もないというのであれば、まずは無料相談で正規職員の情報を探していることや、あなたの希望する勤務条件などを伝えておけばいいでしょう。
これはいまさら言うまでもないことですが、良い就職先は少しでも早めに情報を得た人ほど有利になりますので、まずは無料登録でもいいので早めに行動してください。
⇨保育士の無料相談はこちら
2.保育士が職場で改善してほしいこと。
職場で一番改善してほしいことは、正規・非正規職員ともに「給与・賞与」の改善を求めています。
参考:北海道保育士実態調査
次に、正規職員は「事務、雑務の軽減」と「職員数の倍増」を希望し、非正規職員は「職員数の倍増」と「雇用の安定化」を希望しています。
「事務、雑務の軽減」については、ある程度システム化で改善できるはずですが、保育事業の厳しい経営状況を考えると、そのシステム化に投じる投資資金が乏しいということなのでしょう。
⇨児童票の書き方が分からない?ICTで一発解決!
したがって、業務をシステム化できないのでますます雑務が増加し、それを解決するためにマンパワー、つまり保育職員を増やさなければならなくなる。
その結果、総人件費が高騰し続け、結果として給料が高い正規職員の採用を見送り、給料の安い非正規職員の採用が増える。
仮にシステム化で事業を効率化出来たとしても、今度はシステム化の費用を捻出するためには、保育事業の場合は経費や総人件費を抑えるしかありませんので、結局のところ、給料の安い非正規職員を増やす結果となります。
そうなると、ますます現場で働く保育士の不満が充満し、いずれ保育事故などの形でその潜在リスクが表面化して爆発する・・・。
⇨ハインリッヒが暴き出す、保育児童死亡事故の巨大な闇・・・。
このように、現在の保育事業の実態は、かなり質の悪い悪循環に陥っている可能性が高いということが、誰でも容易に想像できる調査結果となっています。
つまり、
今現在の保育士の就職環境は、
保育事業の特殊な環境のせいで、
極端な保育士の売り手市場
となっている。
したがって、
ある程度自分の希望する職場を
探せる環境にある。
しかし、
いずれ近い将来、
正規職員の求人は減少し続ける。
その結果、
酷い職場環境で働く正規職員と、
給料が安い非正規職員の
極端な二極化が進んでいく
ということです。
このことからも、あなたが本気で保育士としてこれからも頑張っていくつもりなら、いますぐ満足のいく勤務先を誰よりも早く探す必要があるということは、十分ご理解いただけたのではないでしょうか?
⇨【保育士の就職・転職・再就職】
3.保育士の不安。
過去に保育士として働いていた方に対する質問では、「保育士としての仕事への不安」として、「体力の低下」を最も不安視しているという結果が出ています。
参考:北海道保育士実態調査
やはり、保育士の仕事は体力勝負のところがあり、さらに日常の雑務が積み重なり給料も満足にもらえないとなれば、当然の結果として、もう一度保育士として再就職したい気力も徐々に失われていってしまうということなのでしょう。
このような方は、たくさんの児童をお預かりし体力的にも厳しい認可保育所で勤務するよりも、少人数保育の認可外保育所で勤務することをおすすめします。
認可外保育所と聞くと、アルバイトや契約社員しかないと思うかもしれませんが、実際に探してみると、認可外保育所でも正規職員の募集を行っている所もいまならまだありますので、あなたの希望に合う職場を探してみてください。
⇨認可外保育所の求人情報はこちら。
4.根本的な解決策はあるの・・・?
さて、この保育士の実態調査では、保育士に関する様々な実態や問題点が明らかになったわけですが、果たしてこれらの問題に対する根本的な解決策はあるのでしょうか?
保育士は国家資格保有者として十分な報酬や職場待遇を求め、一方で、予算に一定の制限がある保育事業の経営者としては、その改善費用が捻出できない。
保育事業の収入を増やす目的で保育料を上げようとしても、許認可事業である以上一定の制限があるので、初めから構造的な問題があるということですね。
⇨保育士の早期離職問題は、リアリティショックが原因!
むしろ認可外保育所のほうが、ある程度保育料を自由に設定できますので、保育士の満足がいく給与と、保育利用者の納得がいく保育料を同時に実現できる可能性が高いといえます。
裕福な家庭ほど教育に対する価値を理解していますので、優秀な経営者がクオリティの高い保育サービスを提供できるのであれば、今後、認可外保育所が待機児童などの様々な保育事業に関する問題を解決する、有力な手段になる可能性があります。
また、国家予算的にも、保育事業に予算を割く余裕は全くありません。
内閣府によれば、「高齢者関係給付費」は右肩上がりで増加し続けており、現在でも年間約80兆円もの予算が投じられています。
平成28年版高齢社会白書より
この状況は今後数十年継続することが予想されていますので、今後、高齢者が急激に減少でもしないかぎり、保育事業関係の予算は減らされることはあっても、増加することはまず考えられません。
⇨子持ち保育士が子どもを預けて働くなら、50万円貰える制度がありますよ!
なぜなら、現在の有権者に占める高齢者の割合は約四割程度であり、実際に選挙で投票する高齢者の割合となると、さらに全投票者の過半数を超える状況になっているわけですから、今後も高齢者に対する予算が削減される可能性は全く無いということです。
したがって、いずれ保育事業の規制緩和や保育料の自由化問題も浮上してくるでしょう。
現在、株式会社の保育所は全体の約2.5%程度ですが、全職員に占める国家資格保有者の割合や税金面での規制緩和が実施されれば、この数字は一気に拡大します。
従業員の賃金問題や提供するサービスの価格問題の解決については、民間企業の方が歴史的にも能力的にも圧倒的に優れているからです。
⇨保育士は休みが取れない?!サービス残業を解決する方法とは?
少子高齢化の問題なども考慮し、保育事業と介護事業などを組み合わせてサービスを提供する、比較的自由度の高い事業者も表れるでしょう。
そうなれば、保育士も児童も保護者も経営者もすべての関係者が満足する保育所と、すべての関係者が不満だらけの保育所とに二極化されていくことになります。
良いサービスを提供すれば人が集まり、悪いサービスを提供すれば淘汰されていくという、ある意味当然の結果が待ち受けているということです。
コンビニのように全国展開する保育事業者も表れ、状況に応じて整理統廃合を繰り返していくことになるでしょう。
⇨保育士1年目が誕生日会のリーダーに?!状況適合理論で乗り越えよう!【Contingency Theory】
もしかしたら、あなたが保育事業の経営者として、現在のコンビニのようにフランチャイズ的な立場で認可外保育所を経営しているかもしれません。
いずれにしても、今後保育事業の運命を左右するのは、国家資格の有無ではありません。
保育士として圧倒的にクオリティーの高い保育サービスと、それを運営する高度な経営能力が問われることになるということです。
あなたは、どちらの保育所で働き続けたいのか、いまからよく考えておくべきです。
あなたが働く職場環境や給与なども大きく異なってくるのですから。
⇨保育士の三大悩み徹底検証!給料・休み・お局対策をマスターしよう!
さらに付け加えるとしたら、そもそも、国家資格保有者だから給料を上げろという考えは、明らかに間違っています。
現に、国家資格保有者である弁護士や税理士などであっても、年収100万円以下や廃業に追い込まれたりする者も数多く存在します。
一般的に高額納税者と思われている医師や歯科医であっても、簡単に廃業に追い込まれてしまう時代なのです。
国家資格にこだわる時代は、
もう既に過去のものとなっている
という事実に気づく必要があります。
つまり、あなたが頼るべきは国家資格などではなく、あなた自身の知識やスキルを磨き続けることこそが、最終的に、あなたの職場環境や報酬を決定する、ということを十分認識しなければならないということです。
⇨保育士の仕事内容にパソコンスキルは必要?!RBVで能力開発しよう!【Resource Based View】
そのような、とても厳しい競争時代に突入している事実を、まずあなた自身が認識する必要があるのです。
現在では、難易度の高い国家資格保有者である弁護士や税理士でさえ激しい競争を強いられている以上、保育士だけを極端に優遇することはできません。
ですから、あなたは常に保育士としての知識やスキル向上に向けた努力や、あなたに最も適した職場を見つける努力は怠ってはいけないということです。
現在はまだ政府も自治体も、保育士のために補助金や給付金を制度化するように努力していますが、近い将来、あなたは必ず激しい競争にさらされることになります。
現在の厳しい国家財政が、保育士だけを優遇する政策を許さない現状があるからです。
現在の恵まれた保育士の就職環境を十分活かして、あなたの将来に役立てることを強くおすすめします。
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