保育士の転職が不安？経験曲線でブラック施設を見極めろ！

本当に求人案内どおりの
仕事内容なのかな・・・？

アットホームな雰囲気の保育園で
働きたいけれど・・・。

転職先の保育園で
イジメられたりしないかな・・？

いまあなたは、このような不安や疑問で、頭の中がはち切れそうになっているのかもしれません。

たしかに、どんなお仕事であっても、新しい環境というのはとても緊張するものです。

特に保育士のお仕事というものは、実際に勤める保育施設の園長先生の価値感や、あなたと働いている保育士との間の人間関係によって、ストレス度合いや満足度が大きく異なってきます。

⇨園長と先輩保育士のパワハラが怖い！キャズム理論で即解決？！

しかも、保育業界は、基本的にサービス残業や有給が取れないなど、一般的にブラック企業と称される保育施設が存在するのも事実です。

また、価値観というものは人それぞれという側面がありますので、ある人にとっては快適な保育施設であっても、他の人にとってはとても耐えられないブラック保育施設と感じられることもあります。

そこで、再就職や転職を検討しているあなたのために、事前にあなたにとってのブラック保育施設を見極めるための、簡単な判別方法をお伝えしたいと思います。

⇨もしかして、ブラック保育施設？

この判別方法を知っておくだけで、周りの意見に左右されることなく、あなた自身の価値感で、あなたに適した保育施設を見極めることが可能になります。

それでは、始めていきましょう。

この記事の目次

　1.ブラック保育施設が存在する理由。

　2.経験曲線効果を理解しよう！
　　2-1.経験曲線効果とは？
　　2-2.保育士の転職に活かす経験曲線効果。

　3.ブラック保育施設の判別方法。
　　3-1.体験保育を申し込む。
　　3-2.初日の肉体的・精神的疲労を記録する。
　　3-3.二日目と初日と比較する。
　　3-4.三日目・四日目と初日を比較する。
　　3-5.経験曲線を作成する。
　　3-6.作成した経験曲線から分かること。
　　3-7.サンプル数は多いほど良い。

　4.今すぐ、ブラック施設を見極めよう！

1.ブラック保育施設が存在する理由。

労基法無視のサービス残業は当たり前、20代の若年保育士を使い倒し、給料が上る前に執拗な嫌がらせで退職に追い込むなど、いわゆるブラック保育施設は実際に存在します。

このようなブラック保育施設や労基法無視のサービス残業が存在する理由については、過去の記事でも触れていますが、要は、保育業界の構造的な問題であり保育施設の経営的な側面からも説明することができます。

⇒保育士は休みが取れない？！サービス残業を解決する方法とは？

⇒残業なしの保育士になるには、BCG分析を活用しろ！BCG Growth-Share Matrix

したがって、今後もブラック保育施設が無くなることはありえませんので、これから転・就職する保育士は、事前に転職先の保育施設がブラック保育施設ではないことを十分確認する必要があります。

2.経験曲線効果を理解しよう！

ブラック保育施設を事前に判別する最も簡単な方法は、経験曲線効果の理論を活用することです。

※Wikipedia

2-1.経験曲線効果とは？

経験曲線効果ってなに？

あなたはいま、そう思いましたよね？

一般的にはあまり馴染みのない言葉ですが、経験曲線効果とは経験と効率との間の関係を示す経験則のことです。

どんな物事であっても、基本的にその経験を蓄積することによって、同じ作業や課題をより効率的に行うことができるということです。

⇨仕事が遅くて注意される！保育士に向いてない？リーン生産方式を試してみよう！【lean production system】

これは、あなたもよく理解できていると思います。

全く初めての作業でも、何回か繰り返し行うことによって、いつの間にか何も考えずに実行することができるようになったことは、あなたもこれまでの人生の中で経験してきているはずです。

文字の読み書きから始まり、自転車の乗り方や水泳の仕方など、始めの頃はとても辛くて苦しいと感じていた作業や行動であっても、何回か繰り返すうちにそのようなストレスを感じることなく、より効率的に行動することができるようになっていたはずです。

経験曲線効果で説明するなら、ある製品を生産する場合は、その製造経験を積み重ねることによって効率化が図られ、時間とともにその生産費用が減少していくことになります。

その費用の減少する状態をグラフに表したものが、経験曲線です。

通常は、右肩下がりの曲線になり、ある一定の水準で限りなく水平に近づき、ほとんど減少しなくなります。

どんなに生産経験を積んでも、生産費用を減少させるには限界があるということです。

⇨保護者からのクレームが怖い保育士は、限界利益分析で対応策を検討しよう！

2-2.保育士の転職に活かす経験曲線効果。

保育士が転・就職する際にも、この経験曲線効果を利用して、事前にブラック保育施設を判別することができます。

どうして、保育士の転・就職と経験曲線効果が関係しているの？

あなたはそう感じたかもしれません。

たしかに、保育士の転・就職と経験曲線効果の間には、全く関連性が無いように感じます。

しかし、保育士の転・就職に伴う肉体的・精神的疲労を費用、つまりコストとした場合、一般的な生産現場で活用される経験曲線効果を、ブラック保育施設を判別する道具として活用することができるのです。

具体的に説明していきましょう。

3.ブラック保育施設の判別方法。

経験曲線効果とは、経験と効率との間の関係を示す経験則でした。

同じ作業を何度も経験するうちに、その作業化効率化されて、その生産費用が減少していくということです。

⇨残業なしの保育士になるには、BCG分析を活用しろ！BCG Growth-Share Matrix

保育士の転・就職についても、保育士の肉体的・精神的疲労をコストと捉えると、経験曲線効果を利用してブラック保育施設を判別することが可能になります。

具体的には、以下の方法で判別することになります。

3-1.体験保育を申し込む。

あなたが転・就職を希望する保育施設に対して、体験保育の申し込みを行って下さい。

正式に就職する前に、就職先の勤務内容を経験し、その肉体的・精神的疲労を記録していきます。

可能な限り複数日の体験保育を申し込み、できるだけ通常業務に近い内容で体験できれば理想的です。

3-2.初日の肉体的・精神的疲労を記録する。

初日の体験保育終了後、あなたが感じる肉体的・精神的疲労について、詳細に記録して下さい。

これが、ブラック保育施設を判別する際の基準点になります。

3-3.二日目の肉体的・精神的疲労を記録し、初日と比較する。

二日目の体験保育終了後、あなたが感じる肉体的・精神的疲労について、詳細に記録して下さい。

そして、初日の記録と比較して、あなたが感じる肉体的・精神的疲労が、どの程度変化したかを数値で記録します。

⇨保育士は休みが取れない？！サービス残業を解決する方法とは？

作業に慣れたおかげて、初日より１０％ぐらい疲労感が減少したとか、あるいは、職場環境がギスギスしていて、むしろ初日より精神的疲労感が増えたとか、直感的に感じたまま数値で記録して下さい。

3-4.三日目・四日目の肉体的・精神的疲労を記録し、初日と比較する。

三日目・四日目の体験保育終了後、あなたが感じる肉体的・精神的疲労について、詳細に記録して下さい。

そして、二日目と同じように初日の記録と比較して、あなたが感じる肉体的・精神的疲労が、どの程度変化したかを数値で記録します。

⇨保育士に向いてない！嫌味にはフライティングパターンの変化で対応しよう！【Flighting pattern】

これで、ブラック保育施設を判別するための基本的な数値は揃いました。

3-5.経験曲線を作成する。

それでは、これまで記録してきた数値を元に経験曲線を作成し、あなたが体験保育で働いた保育施設がブラック保育施設であるか、判別していきます。

ちなみに、経験曲線の数学的な数式は以下のとおりですが、ブラック保育施設を判別する場合は、この数式の基本概念に基づいて簡便的に経験曲線を作成していきます。

$\ C_{n}=C_{1}n^{-a}$

ここで、

$\ C_{1}$ :コストの初期値

$\ C_{n}$ :n番目の商品の生産コスト

$\ n$ :累計の生産回数

$\ a$ :累積生産量の変化に対するコスト弾力性

※ウィキペディア

たとえば、あなたが体験保育初日で経験した肉体的・精神的疲労を100とした場合の、二日目と四日目の数値を使用します。

つまり、初日が100で二日目が95で四日目が90だった場合、習熟率は約95％となり、無料の表計算ソフト（グーグルスプレッドシート）などを使用して、以下のような経験曲線を作成します。

※8日目以降の数値については、習熟率が約95％であることから、「前列の数値×0.95」で算出した予測値を使用しています。

習熟率とは累積生産量が2倍になるごとに減少するコストの割合のことで、一般的に習熟率は70～80%程度とされますが、業種などによっても異なります。

ECJ：経験曲線判定（自動判定）

なお、より詳細な診断結果や「ECJ：経験曲線判定（自動判定）」の正しい使い方を知りたい場合は、「【限定レポート】ブラック保育施設を見破るための3つの方法。」で確認することができます。

3-6.作成した経験曲線から分かること。

この経験曲線を見ても分かるように、どんなに経験を積んだとしても、保育士の肉体的・精神的疲労はある一定日数を超えると、ほとんど減少せず高止まりしていることが理解できます。

⇨潜在保育士の人数が右肩上がり！保育園の園長先生の給料は？

これは、習熟率、つまり初日と二日目・四日目の肉体的・精神的疲労の比較値が大きく減少していればいるほど、将来的に負担も少なく働きやすい職場環境であることを推測することができ、より良い保育施設を判断する材料の一つとすることができます。

初日は初めて経験することばかりで、他の保育士も初めて会話する人ばかりで、肉体的にも精神的にも負担が大きかったとしても、二日目以降の疲労度を記録し比較してみることによって、その保育施設が将来的にもあなたに適した保育施設であるか判断することができるということです。

一方で、初日も疲労困憊で大変な思いをして、二日目以降もさらに酷い状況だったとすれば、その保育施設は限りなくブラックに近い保育施設と判断できますので、十分注意して下さい。

⇨保育士の将来と展望。隠れた前提に注意しよう！【Hidden assumptions】

体験保育に参加する保育士は、その保育施設にとってはお客様のようなものですから、お客様に対する対応が酷いということは、どのような保育施設であるかは改めて解説する必要もないでしょう。

3-7.サンプル数は多いほど良い。

もちろん、サンプルとなるデータ、つまり体験保育日数が多ければ多いほど、より正確な推測値を算出することが可能になります。

ただし、実際には数日程度の体験保育しか実施されていないようですので、今回作成した経験曲線は、あくまでも参考値として考える必要があります。

ちなみに、あなたの試用期間中に経験曲線のデータを記録し続けることによって、さらに正確な推測値を算出することもできますので、あなたの状況に応じて経験曲線を作成・編集していって下さい。

4.今すぐ、ブラック施設を見極めよう！

いかがでしたでしょうか？

保育士が転・就職する際の、ブラック保育施設を事前に判別する方法について、簡単に解説してみました。

どのような業界であっても、転・就職する場合は、誰でも不安と緊張で悩み続けるものです。

それは、大抵は暗闇を恐れる人の本能に原因があり、全く知らない、あるいは全く理解できないような初めて見る環境については、誰もが不安と恐怖を抱くものなのです。

したがって、そのような不安や悩みを解決する最良の方法は、いますぐその対象を調べて、できれば自分自身で少しでも体験してみることです。

これが、いまあなたが抱えている不安や悩みを解決する、最善で最速の方法だと断言できます。

人は、

暗闇に対して

「恐怖」を覚える生き物なのです。

その「恐怖」を振り払うためには、いますぐ小さい明かりを灯し、勇気を出して小さな一歩を踏み出すことです。

その小さな一歩が、あなたのこれからの未来を、とても光り輝く世界へと導いてくれるはずです。

いま、勇気を出して、その一歩を踏み出してみて下さい。

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