あなたはいま、保育士の未来や展望が見えなくなってしまい、このような不安を感じているのかもしれませんね。





せっかく苦労して保育士になったと思ったら、実際の仕事はキツくてサービス残業だらけ、さらには先輩保育士の厳しい指導やイジメなど、本当に辛い毎日・・・。





こんな毎日が未来永劫続くのかと思うと、正直、どうしようもない不安を感じてしまうのも無理はありません。





ついでに少子高齢化の問題まで深刻化しているので、将来的に保育士が余ってしまって、いまの安い給料がますます安くなってしまいそうですからね。





そんな不安を感じている保育士のために、これからの保育士の未来像について、かんたんにまとめてみました。





この記事を読むことによって、あなたは未来の保育士に対する見方や、あなた自身の人生を考え直す良い機会になることをお約束します。





それでは、始めていきましょう。

この記事の目次 　1.保育士の将来は不安？ 　2.将来の保育士不足問題と隠れた前提。 　3.将来の保育士像とその展望。 　4.保育士の将来は、今の行動が決める！

保育士の将来に対して不安を感じているのは、あなただけではなく、全国の多くの保育士が、今のあなたと同じように不安を感じています。





現時点でも、低賃金やサービス残業、職場の人間関係からストレスやうつ病など、保育士に関する問題は跡を絶ちません。

⇨残業なしの保育士になるには、BCG分析を活用しろ！BCG Growth-Share Matrix










そのうえ、少子高齢化問題に対して、国家が何ら有効な対策を打つことができていない状況ですから、現役の保育士のあなたにとっては、不安を感じるなという方が無理な話です。





保育士の給料改善が目的で交付される補助金も、結局のところ、保育施設の運営費や経営者一族の不当に高額な給料等に充当されるなど、現場の保育士の待遇改善が全く見込めないのが現実の姿ですからね。





それから、少子高齢化が進むということは、直接的な保育士のお客様である子供の数が減り続けるということですから、必然的に、現在働いている保育士は徐々に余剰人員予備軍になっていく事を意味します。





さらに、運営資金の大半を税金で賄っている保育施設にとっても、子供の数が減り続けることによって、保育施設に交付される補助金等の金額も減り続けることを意味します。

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実際ここ数年、保育施設に対する補助金などの支給金額は減少傾向にあり、地方の保育施設では経営難で廃園に追い込まれている施設もあります。




ただでさえ苦しい業務運営を行っている保育施設にとって、この補助金等の削減は、今後もかなり頭の痛い問題となってくるでしょう。





現時点では、待機児童問題が社会問題化していますので、各自治体独自の補助制度などによって、保育業界に対して結構な額の補助金（税金）が投入されています。





しかし、いずれこの待機児童問題も、少子高齢化の進展と革新的な保育サービスの登場などによって、徐々に解決されていくことが予想されます。





つまり、現在の全国的な保育士不足の状況は、恐らく今後数年で解決に向かい、その後はさらに保育施設や保育士への税金投入が減少し続けることになるということです。

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このように見てくると、やはり保育士にとっての未来や展望というものは、非常に残念ですが、かなり暗い現実が待ち受けていると指摘せざるを得ません。





具体的な数字を挙げて、解説していきましょう。











それでは、現在話題になっている、保育士不足問題について改めて確認していきます。





まずは、本当に子供の数は減少しているのか？











この資料は、厚生労働省が公表している「平成27年人口動態統計」を元に、筆者が作成したものです。





このグラフを見ても分かるように、戦後わが国の出生数は高度成長期という特殊環境の時期を除き、大きく右肩下がりのトレンドを描いて減少し続けています。





今から70年前の出生数と比べて見ると、実に6割減の出生数にまで減少しています。





言い換えると、70年前の女性は現在の女性に比べて、2倍以上の子供を産み育ててきたということです。





凄いですね。





ただでさえ戦後の混乱期で、着るものも食べるものも満足に無かった状況だったはずなのに、現在の女性よりも2倍以上の子供を生み、そしてたくましく育ててきたんですからね。










本当に尊敬します。





ちなみに、国が豊かになるに連れて、生まれてくる子供が少なくなってしまうという現象は、日本以外の先進国でもよく見られる現象です。





このような人口減少問題対策として、アメリカは基本的に移民政策で人口増を実現していますし、フランスなどは事実婚などを法的に認め、母子に対する手厚い保護を実施することによって、出生率を向上させています。

⇨彼氏ができない保育士は、同時進行ゲームをマスターしよう！【Simultaneous Game】





一方で、日本の現状はというと、全くの無策と言えるような状況で、人口減少にも高齢化対策にも、有効な対策を実施できていません。





したがって、今後、ますます出生数が減少するとともに、高齢者の数は増え続けることになります。





そうなると、全人口に占める高齢者の割合が急増し、有権者に占める高齢者の割合も当然増えていくことになります。










そして、建前上は民主主義の国家であるわが国では、有権者の大半を占める高齢者に対して、限られた予算（税金）を投入せざるを得ない状況に追い込まれていくのです。





現時点でも、年金や福祉や医療などの状況を見ても、その兆候は十分見られますね。

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現在の年金制度は、積立方式ではなく賦課方式ですから、高齢者が若者からお金を搾取することが、法律的に合法となってしまう制度運営になっています。





つまり、現時点で既に日本の年金制度は実質的に破綻しており、その尻拭いを現代の若者が負わされているということです。





わが国の資産の大半を保有している高齢者に、現代の若者が合法的に搾取されることによって、実質的に破綻している年金制度を見かけ上維持している形になっているのです。





現在の日本の年金制度は、実質的に、限りなくねずみ講に近い構造になっており、現代の若者がその犠牲者となっています。










現時点でも、若者ではなく高齢者を優遇する政策が、今まさに実施されているということです。





つまり、そもそも保育士不足問題について語る前に、「隠れた前提」として、このような不公平で歪んだ現実があるということを、まずは認識しなければいけないのです。

⇨ハインリッヒが暴き出す、保育児童死亡事故の巨大な闇・・・。





ちなみに、「隠れた前提」とは論理的思考をする際に注意しなければならない概念で、議論の中で大前提が省略されてしまい、議論している人達から見えなくなってしまう事実や定義などのことです。





たとえば、保育士不足問題について議論する場合、どうしても保育士が不足していることだけに関心が行ってしまいます。





しかし、先にも触れたように、そもそも保育しなければいけない児童の数は減少傾向にあることや、高齢者の増加によって若い世代に税金が使われる可能性がなくなってきていることを忘れてはいけません。





このような事実が、隠れた前提として存在することを認識していないと、全く意味のない結論を出してしまい、不毛な議論となってしまいますので注意が必要です。










つまり、保育士不足問題というのは、単純に保育士が不足しているという問題ではありません。





そうではなく、その「隠れた前提」として、そもそも保育児童数は減少し続けていることや、高齢者による税金使用の独占などの事実が存在し、様々な社会問題の結果として現れたのが、現在の保育士不足問題の実態なのです。





したがって、単純に保育士の数を増やせばいいとか、給料を増やせばいいとか、そのような短絡的な対策で解決することはできません。

⇨保育士の三大悩み徹底検証！給料・休み・お局対策をマスターしよう！





単純に保育士資格の規制緩和などによって、保育士の数を増やしたところで、その給料の資源の大半は税金である以上、将来的にみても、保育士の給料や待遇が根本的に改善されることは無いということです。










現時点では、各自治体独自の給付制度などによって、激しい保育士獲得競争が行われていますが、革新的で良心的な保育施設を除く、大半の保育施設では保育士の待遇が根本的に改善されていません。





激しい保育士獲得競争が行われているにも関わらず、全国の大半の保育施設では、相変わらず低賃金の保育士がサービス残業の毎日で、心身ともに疲弊しながら働き続けています。




今後も恐らく、一部の革新的で良心的な保育施設以外の保育施設では、このような悲惨な職場環境が継続維持されていくことになります。





そうしなければ、保育施設自体の経営が成り立たないからです。

⇨保育園の意気込みが凄すぎて、ついて行けない？！間違った差別化戦略には注意しよう！【Differentiation Strategy】





しかし、いつまでもそのような悲惨な状況が野放しにされることは無いでしょう。





必ずこのような状況をビジネスチャンスと捉え、果敢にリスクを取って保育業界に参入してくる者が現れるはずです。










孫正義氏のソフトバンクも、昨年、保育関連の事業を立ち上げましたし、他の企業も次々に保育業界に参入しています。





そして彼ら、あるいは未来のリスクテイカーが、現在の歪んだ社会問題から発生している保育士不足問題を見事に解決し、現在の激しい保育士獲得競争は終焉を迎えることになるのです。





本当に、そんなうまい話があるのかな？





あなたはそう感じましたよね？





たしかに、現在の悲惨な保育士の状況を見ると、一朝一夕に解決できる問題ではないように感じてしまいます。

⇨保育士のうつ・悩み・ストレス・ノイローゼ一発解決！NLP編





しかし、必ず、この保育士不足問題を解決する者が現れ、見事に問題を解決し、むしろ新たに保育士余剰問題を引き起こすことになるでしょう。





保育士が余ってしまうという問題ですね。





これは、理論的にも説明できます。





次節では、この点について解説していきます。







それでは、将来的に保育士が不足するどころか、保育士が余ってしまうことが予想されることについて解説していきます。





まず、隠れた前提として、現在の保育士の総数を確認していきます。










厚生労働省が公表している資料によると、平成２５年４月時点で保育士の総数は、約１１８万人になります。





そして、待機児童というよりも、いっそ保育が必要となる「０歳児から６歳児までの総人口数」を見ていきます。





過去の記事でも触れているように、待機児童につていは、その定義自体が非常に曖昧で、常に行政サイドに都合のいいように、数値を操作されてきた歴史があります。

⇨待機児童問題





したがって、定義が曖昧な待機児童数ではなく、全ての児童を保育するという前提のもとで真実の待機児童数を見積もるのが、「０歳児から６歳児までの総人口数」を見ていく目的となります。





人口減少社会を受けて、今後ますます女性の社会進出が進み、子供を預けて働くのが一般化していきます。





そうなると、「０歳児から６歳児までの全ての児童」を保育が必要な児童と見なすほうが、より現実的です。










近年の年間出生数は約１００万人程度で推移していますので、死亡数などを差し引いたとしても、単純に「約１００万人×７＝約７００万人」が「０歳児から６歳児までの総人口数」となり、保育が必要となる総児童数となります。





この約７００万人の児童に対して、法律上必要となる保育士の総数は、以下のとおり約８１万人です。

◯必要保育士総数
　約８１万人


◯総数内訳

・０歳児（児童３人に対して、保育士１人が必要）
　総児童数：１００万人
　保育士数：約３３万人（１００万人÷３人）


・1,２歳児（児童６人に対して、保育士１人が必要）
　総児童数：１００万人×２＝２００万人
　保育士数：約３３万人（２００万人÷６人）


・３歳児（児童２０人に対して、保育士１人が必要）
　総児童数：１００万人
　保育士数：約５万人（１００万人÷２０人）


・４歳児以上（児童３０人に対して、保育士１人が必要）
　総児童数：１００万人×３＝３００万人
　保育士数：約１０万人（３００万人÷３０人）

※児童福祉施設の設備及び運営に関する基準（昭和23年厚生省令第63号）より筆者算出

保育が必要となる児童数が約７００万人、法律上必要となる保育士数が約８１万人、現在の登録保育士の総数が約１１８万人。





　※第三回保育士等確保対策検討会参考資料より





現在、保育士として働いている総数は約４３万人ですから、保育士として登録していながら保育士として働いていない、いわゆる潜在保育士数は約７５万人ということになります。





繰り返しになりますが、「０歳から６歳」までの全ての児童７００万人を保育するには、法律上、約８１万人の保育士が必要になります。










つまり、現在保育士として働いているのが約４３万人なのですから、「約８１万人－約４３万人＝約３８万人」が、全ての児童を保育するために不足している保育士の総数となります。





現在保育士として働いていない保育士（潜在保育士）が約７５万人いるわけですから、現時点で既に不足する保育士の約２倍の潜在保育士が存在することになります。

⇨潜在保育士の人数が右肩上がり！保育園の園長先生の給料は？






ということは、単純に潜在保育士の２人に１人が職場復帰すれば、「０歳から６歳」までの全ての児童を保育するだけの保育士は、現時点でも十分確保できるということを意味します。





さらに、毎年全国の保育士養成施設から、保育士資格者が約４万人程度誕生し続け、各都道府県が実施している保育士試験でも、毎年数千人の保育士が誕生し続けています。
※第１回保育士養成課程等検討会参考資料より










現実的には、「０歳から６歳」までの全ての児童を保育する必要はありませんが、たとえその必要が生じたとしても、現時点で既に必要となる保育士は理論的に十分確保できるということです。





問題は、どうやってこの潜在保育士を職場復帰させるか、つまり、潜在保育士が職場復帰したくない問題をどうやって解決できるか、ということになります。

⇨保育士に復帰するのが怖い？！責任に固執しすぎるのはやめよう！【Irrational escalation of commitment】






保育士の低賃金問題や劣悪な職場環境や陰湿な人間関係など、解決すべき課題は山積みですが、いずれこれらの課題は新たな保育市場参加者らの手によって、次第に解決されていきます。





さらに隠れた前提という観点から見直してみると、オックスフォード大学の Michael A. Osborne教授が指摘しているように、今後、AI等の人工知能があらゆる業種において、人の仕事を奪っていきます。










多くの公務員が行っている単調な事務処理を始め、レジ打ちや販売員や運転手や料理人、難易度の高い業務独占資格である弁護士や会計士や医師の仕事でさえも、AI等の人工知能に奪われていくことになるのです。





そうなると、どんな世界になっていくか想像できるでしょうか？





そうです。





圧倒的に人が余っている世界、つまり、数少ない人ができる仕事を求めて、とても多くの人達が激しい争奪戦を繰り広げることになるのです。

⇨難しい保育士争奪戦で生き残るための【STP戦略】。





現在の保育士不足問題と、全く逆の現象が、近い将来現実のものとなるのです。





そうなると、現在保育士の資格を持っていて他の仕事をしている人も、その仕事をいずれAI等の人工知能に奪われ、保育士として復帰するしか選択肢が無くなってしまうことになります。










もっと言えば、近い将来、仕事がなくて困る人が急増するわけですから、保育士の資格を持たない人達も、それぞれ独自の保育サービスを実施し始めることになります。





現時点でも、保育の仕事は保育士の資格を持たなくても、小規模の保育事業であれば誰でも行うことができます。





仕事がなくて困っている全国の人達が、資格を持たなくてもできる保育の仕事を、全力で奪い合うことになるのです。





その結果、市場の競争原理によって保育料が低下していき、最終的に保育士の低賃金問題がさらに加速されることになります。





そして、保育士が公務員である必然性が無くなっていき、公立（公務員）の保育士になるために、高い倍率の試験を受験することも無くなるでしょう。





現時点でも、公務員と民間の保育士の間に、その待遇や給料の面で激しい官民格差が存在し、投入できる財源（税金）も減少していくわけですから、日本全国の国民が公務員の保育士に対して、その存在意義を厳しく問いただすことになります。





そもそも、隠れた前提として出生数が減少し続けているのですから、数少ない保育児童を巡って、保育市場参加者達による激しい獲得競争が繰り広げられ、これもまた保育士の低賃金問題を加速させる原因となるのです。

⇨奨学金を返せない保育士急増？ロジックツリーで即解決！【Logic Tree】











このように、保育士の将来像と展望は、非常に暗い未来が予想されます。





これは、保育士の業界だけに限った話ではありませんが、とりわけただの名称独占資格である保育士の未来は、現在考えられているよりも、はるかに厳しいものになります。





このような悲惨な状況を避けるためには、過去の記事でも何度も解説しているように、あなた自身の能力やスキルを向上させていくしかありません。





現在でも、非常に難易度の高い国家資格である、弁護士や医師の資格を保有していたとしても、簡単に廃業に追い込まれてしまう時代なのです。





今後数年間で、AI等の人工知能があらゆる業界で、人の仕事を奪っていきます。





既に、海外の速報記事や管理業務などは、実験的にAI等で運用され始めており、将来的にそれらの仕事に必要な人の数は、現在に比べて圧倒的に減少していくことになるのです。

⇨【北海道】保育士の厳しい勤務実態が判明！問題はコレだ！











それらの世界的な現象が、マクロ的な社会現象の影響が、ただでさえ厳しい環境に苦しんでいる保育士の仕事や生活に、大きな打撃を与える日がすぐ目の前まで来ているのです。





そのような厳しい未来が現実のものとなった世界で、とても非力なあなたが生き残っていくためには、あなた自身の能力を高めていく努力を継続していくしかありません。





そのための知識や考え方については、すでに過去の記事でもいくつか解説しています。





ぜひ、悲惨な未来を生き残っていくためにも、今からあなた自身の能力開発を少しずつ始めてみて下さい。







いかがでしたでしょうか？





保育士の未来を不安視しているあなたのために、ほぼ確実視される保育士の未来と展望について、かんたんに解説してみました。





もしかしたら、あなたに想像以上の暗い現実を突き付けてしまい、あなたの不安感をさらに高める結果になってしまったかもしれません。





しかし、問題はそこではありません。





問題は、隠された前提を明らかにし、想定される不都合な未来を素直に受け入れて、具体的な対応策を一日でも早く実行できるかどうかにあります。





そのためには、いまのあなたの職場環境の改善が急務となります。

⇨保育士が仕事を休む前には、必ずワークフロー管理を実行しよう！【Workflow Management】










いまのあなたの職場環境が劣悪であれば、あなたの未来に対する対応策や、あなた自身のスキルアップに時間を割くことができません。





少なくとも、意味のないサービス残業や非効率的で無駄な業務を放置している職場では、あなたの大変貴重な時間が奪われてしまい、あなたの大切な未来に対する対策を講じることが、全くできなくなってしまうのです。





ぜひ、今すぐあなたの職場環境を改善し、もしその改善が難しいなら、快適な職場環境の保育施設を探し出して、あなたの大切な未来に対する対応策を実行に移して下さい。





あなたに残された時間は、もう残り少ないという事実に気付くことができるか。





そして、





今すぐ

行動に移すことができるか？





それらが、あなたの未来の生活や環境を、決定的に左右することになるでしょう。


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